不動産投資は金融商品に投資するときと比較した場合、長期を時間軸に取る必要があります。しかし、不動産投資における長期間のなかにも短期サイクルと長期サイクルが存在します。例えば東京スカイツリーの建設により投資環境が改善したエリア、東京オリンピック開催決定により既に不動産価格が上昇を見せているエリア、などはまずは短期サイクルと見て投資対象とするのが王道です。ただ、熱が冷めた後のこれらエリアの発展を見極めるのは意外に困難です。これはイベントの終了後の国内景気と大きくかかわってくる問題だからです。なにかのイベントが起爆剤となり人が集まって長期間の安定した発展が見込める場合と、宴の後のようにしぼんでしまう場合と二通りが考えられるからです。各エリアが固定的なブランド力を持つようになると、人はそのブランドイメージに魅かれて次々と集まるようになります。結果、不動産環境は自ずと改善されることになります。また、実質的には利便性が大きくモノを言うので、イメージの定着と利便性の度合いで優良物件を見つけることが重要です。短期投資であれば、ゴールが見えているのでその期間内での投資と回収に徹します。長期投資は前述のように「嗅ぎ分ける嗅覚」がかなり要求されるため、熟考してからとりかかるべきでしょう。